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サイクリングダイナミクスと生理学的測定

トレーニングデータにおけるいくつかの要素をモニタリングすることで、自身の現在のパフォーマンスレベルを把握し、さらなるレベルアップのために何をすべきか把握することが可能になります。ガーミンデバイスは、ワークアウト中のデータを収集し、ペダリングデータなどのサイクリングダイナミクスやVO2 Maxなどの生理学的情報を提供するので、より効率の良いトレーニングを実現することができます。計測された情報で何ができるか。それはあなた次第です。

生理学的測定

VO2 Max

An Edge device screen showing VO2 max.VO2 Maxの数値は、自身のフィットネスレベルを把握し、トレーニングプランを立てる上で重要な要素となります。この数値は、運動中に体内に取り込まれる酸素の最大量を表しており、全身持久力の指標として用いられています。VO2 MAXを数値化することで、その人が行える適切な運動強度を把握することができ、どれくらい伸びしろがあるかを知ることができるのです。

自身のVO2 Maxについて、その数値が高ければ高いほど粘り強さやスタミナのレベルが高いと判断できます。しかしながら、その値をどの程度活用できるかについては、身体活動に関する様々な要素や遺伝的要素も関わってきます。とはいえ、適切なアプローチをとることで、誰でも自分のVO2 Max値を伸ばすことが可能です。

既に高いVO2 MAX値を持つアスリートであれば、その値を伸ばすことは困難かもしれません。しかし、この値が低いアスリートであれば、適切なツールとトレーニングにより、能力を伸ばすことが可能なのです。

アクティブな生活は人間を幸せにし、寿命を延ばすということは数々の研究から実証されています。VO2 Maxは、そのことを科学的側面から調査し検証する際に使用される、主要な測定基準です。もしあなたがさらなる改善を目指すのであれば、あなたを正しい方向へと導くツールを提供できるデバイスを選ぶべきでしょう。

パフォーマンスを重視するユーザーにとって、VO2 Maxはまた別の使い方があります。運動中に身体がより多くの酸素を使うと、より多くのエネルギーが生成され、これまでより速く走ることが可能になります。

サイクリングVO2 Maxを記録するにはパワー計と心拍計が必要です。

サイクリングVO2 Max測定のヒント

VO2 Maxを正しく測定し伸ばしていくことで、高負荷時に耐えられる持久力を養成することができます。VO2 Maxを測定するには以下のポイントに注目してください。

  • 最大心拍数の70%以上を維持するようにしてください。
  • パワーを一定に保つようにしてください。
  • できるだけ平坦基調の道で計測をおこなってください。
  • ドラフティングが多く発生するグループでの計測は避けてください。

パフォーマンスコンディション

A graph showing performance condition over the course of a ride.

An Edge device screen showing VO2 max.現在のフィジカルコンディションを把握するために、パフォーマンスコンディションに注目します。ライディングの最初の6~20分間で、パワー、心拍数、心拍変動を分析します。結果は、VO2 Maxのベースラインとのリアルタイムの偏差で、表示の各ポイントはあなたのVO2 maxの約1%を示します。数値が高いほどその日のコンディション状態が良いことを表します。
デバイスが新しい場合は、フィットネスデータの蓄積中であるため、最初の数回のライドで結果が変動することがあります。フィットネスデータの蓄積により、パフォーマンスコンディションの値は日々のコンディションに関する信頼できる指標となります。

ライドスタート後、アラートのお知らせに加えて、パフォーマンスコンディションをデータ項目としてトレーニング画面に追加し、確認することもできます。パフォーマンスコンディションは、その時のライドに対してコンディションがどう影響しているかを見極める客観的な指標です。

リカバリータイム

An Edge device screen showing VO2 max.リカバリーはトレーニングプロセスの中で不可欠な要素です。リカバリー時間は、トレーニングに対する身体の疲労度や筋肉などのフィジカル機能の回復に必要な栄養素の補填状況など、身体の適応性によって規定されます。リカバリーが不十分だと、トレーニング効果が十分に得られない可能性が高まります。
リカバリーレベルを記録し管理することで、より効率よいトレーニングプランを立てることが可能になります。また、リカバリー状況を把握しておくことで、大切なレースなどイベントに対してのピーキングにも役立ちます。

毎回のワークアウト終了時、デバイスは、体力が100%近くまで回復しハードなトレーニングを行えるまでのリカバリータイムを表示します。Firstbeatが提供するデータは、生理学データに関するユニークなデジタルモデルを使用し、ユーザーの能力を加味したデータとして算出されます。測定は、トレーニング効果のスコア、トレーニング中に記録されたパフォーマンスとフィットネスレベルの評価、そしてワークアウト開始時からデバイスに表示される残りのリカバリ時間の組み合わせから測定されます。

デバイスが表示できる最大リカバリー時間は4日

信頼性のあるデータを得るには、デバイスがあなたのフィットネスレベルを正確に記録できるよう、そのデバイスを使って複数回のアクティビティを行うのがよいでしょう。蓄積されたデータにより、正確なリカバリー時間が算出されるようになります。

FTP(Functional Threshold Power)

FTPはライダーが疲労しないで1時間維持できる最大パワー値を示しています。FTP値は、パワートレーニングに必要となるパワーゾーンを算出する上で重要な値です。互換性のあるEdge®は、FTPテスト機能または通常のライドデータから、自動的にFTP値を算出します。
いずれの場合も、出力されたパワーに対する心拍データを分析することでFTP値を算出します。デバイスに多くのフィットネスデータが蓄積されることで、算出されるFTP値も信頼性の高い値となります。

Edge上では、パワーウェイトレシオと紐づいたFTP値を表示し、レベル別にカラーリングされたグラフで確認することができます。これにより、パワーウェイトレシオを瞬時に把握することができます。

FTP測定のポイント:

FTPテスト:

  • パワー計と心拍計を使用し、ウォームアップを行います。
    その後、15~20分の間に運動強度を3~4分ずつ徐々に上げていきます。
  • 上がった強度に対する心拍数に基づいて、FTP値を測定します。
  • 算出された値はEdge® にデータとして記録されます。記録されたFTP値を上回る値が再度記録された場合、新しい値に基づいてパワーゾーンが自動的に再計算されます。
  • テストは勾配が一定の道路かインドアトレーナーでおこなってください。

FTP自動検出:

  • 20分平均パワーを設定すると、設定した値が現在のFTP値の95%を越えると、新しいFTP値に更新するようメッセージが表示されます。
  • 算出されたFTP値は、更新するか否かをデバイス上で選択することもできます。

HRVストレステスト

高強度の運動に向けた体調が整っているか、それとも軽めの運動を必要としているか、判断に迷うときは、ストレススコアをチェックしてみましょう。
心身ともに状態が万全なときは、より効率よくトレーニング効果を得られるでしょう。一方で、リカバリーが不十分であったり、オーバートレーニングに陥ったりしているときは、トレーニングがかえって逆効果になることもあります。

ストレススコアは3分間のテストで計測され、その間に心拍変動(HRV)が分析されます。結果のストレススコアは0~100までの数値で表示され、数値が低ければストレスが低いことを示します。ストレススコアは、あらゆる活動に対して身体が対応可能であるかを判断する目安となります。毎日、同じ時間に同じ条件下でテストを行うと、より正確な結果を得ることができます(運動後ではなく、運動前の測定をお勧めします)。それにより、日毎や週毎の心身の状態変化に対する感覚を身に着けることもできます。

HRVストレステストを測るときは、立って行います。そうすることで、低レベルおよび中レベルのストレスを検知することができます。横になって測定すると、中庸レベルのストレスが測定できないことがあり、立って測定すると心血管にやや負担がかかります。この負担は、ストレスレベルが非常に低い場合と比べ中庸のときに、HRVを有意に低下させる原因となります。

サイクリングダイナミクス

Image of an Edge 1000 cycling device with a cycling dynamics screen.Garminが提供するサイクリングダイナミクスによるデータ分析により、ペダリングの特徴やクリートポジションを把握、改善につなげることができます。
ペダルの踏圧分布を測定するPCO(プラットフォームセンターオフセット)など、ペダル型パワーメーターだからこそ測定可能なデータを提供します。
サイクリングダイナミクスは、一連の高度なメトリクスにより、ポジション、自転車のセッティング、トレーニング時間その他の要素に基づいたライディングやパフォーマンスの変化を観察します。
サイクリングダイナミクスがもたらすデータにより、サイクリスト、コーチ、フィッター、あるいは理学療法士は、より良いペダリングを行うために必要なアプローチを把握することができます。

シッティング/ダンシングポジション

A graphic depicting seated vs standing position on a bicycle.人にはそれぞれ、上り坂やスプリントの際の好みの走行ポジションがあります。Vectorはペダルへの負荷を比較することで、走行中のライディングポジション(シッティング/ダンシング)を検出し、測定します。互換性のあるEdgeサイクリングコンピュータが現在のポジションを表示し、そのポジションの頻度や継続時間、パワーデータなどの概要を、すべてリアルタイムで表示します。ライド終了後には、オンラインのフィットネスコミュニティGarmin Connect™にデータをアップロードすることができます。そこでは、各ポジション、関連のケイデンス、速度を確認したり、シッティング/ダンシングの所要時間を比較したりすることができます。さらにポジションがペダリングにどのように作用しているかを把握したり、上り坂やスプリントを分析したりすることも可能です。詳細なデータにより自分のライドを一目で確認でき、効果的なポジションを判定したり、ライディングの特徴を分析したりすることに役立ちます。

パワーフェーズ(PP)

A graphic illustrating power phase during a pedal stroke. パワーフェーズは、ペダリングが生み出すパワーの詳細なデータを測定します。トルクのかかり始め、終わりの角度や、入力のピーク角度を測定できます。デュアルセンサーのパワーメーターVectorを使用すると、1回転ごとのペダリングを詳細に分析し、左右のペダリングの差を把握できます。

パワーフェーズは角度と弧の長さの組み合せで測定されます。0度は12時の位置、180度は6時の位置で表示されます。パワーフェーズの長さは開始角度と終了角度の差で測定されます。例えば5度の角度で開始し220度の角度で終了すると、パワーフェーズの弧の長さは215度になります。デュアルセンサーのペダルにより、この情報は左右の足の両方から測定されます。パワーフェーズピーク(PPP)の数値を使って、パワーの発生しているピーク角度を確認することができます。ピークパワーフェーズのデフォルト設定はパワーアウトプットの50%ですが、この数値は任意で設定変更をすることができます。

パワーフェーズの数値はグラフとしてEdgeデバイスやGarmin Connectで確認することができます。自分のペダリングを簡単に可視化できます。

プラットフォームセンターオフセット(PCO)

An image displaying platform center offset on a pedal. PCOは、ペダル面に対する踏圧の分布を測定します。ペダル面のセンターに対し、内側に力がかかっているのか、もしくは外側に力がかかっているかを把握できます。これらのデータを分析することで、適切な自転車やクリートのポジションを見極めることができます。

PCOはミリメートルで測定されます。プラス値(+6mm等)はペダルの外側に向って力が増加していること、マイナス値(-4mm等)はペダルの内側に向って力が増加していることを示します。これらの情報はEdgeデバイスでグラフとして見ることができます。赤い線は最新の10秒間平均値を示し、青い線は前回の30秒間の平均値を示します。

左/右バランス

An image showing the power output difference between a left and right leg. デュアルセンサーのVectorペダルは合計パワーを測定できるだけでなく、左右でのパワーの出力割合も測定します。

左右の足の力がアンバランスだと、筋疲労やケガのリスクが高まることがあり、左右均等であると両足が均等に働いて効率をより高めていることを意味します。これにより、左右のペダリングのバランスが整っているかを把握することができます。