これならできる!頑張りすぎない健康3か条これならできる!頑張りすぎない健康3か条

新型コロナウイルスのパンデミックの影響で、在宅ワークなどライフスタイルが大きく変化したなか、
これまで以上に自身の身体や健康に関心が高まったという方も多いのではないでしょうか。

しかし、何から始めていいのか分からなかったり、これまでも生活習慣を改善しようと試みたけれど
継続できなかった経験を持つ人が多いことも事実です。

そのような経験がある方、これから始めようという方のために、ガーミン ヘルスガイドを監修いただいた、
京都大学大学院医学研究科の主任教授である近藤尚己先生に、頑張らなくても今度こそ始められる、
生活習慣改善のための「3か条」をお聞きしました。

頑張りすぎない 健康3か条 その1 身体の状態や行動を測ってみましょう その2 褒め合える仲間をつくりましょう その3 周囲に目標を宣言しましょう頑張りすぎない 健康3か条 その1 身体の状態や行動を測ってみましょう その2 褒め合える仲間をつくりましょう その3 周囲に目標を宣言しましょう

その1身体の状態や行動を測ってみましょう

Measure your Body

一つ目に、まずは測ってみることが大切です。何を測るのかというと、1日の歩数、睡眠、ストレス、または身近なところでは自分の体重や体位組成など、その時の身体の状態や身体活動です。測ることで、自分の生活を“見える化”できます。

データで自分を客観的に見ると、「思ったよりも毎日歩けていなかった」、「8時間寝ていると思っていたけれど実はしっかり休めていなかった」など、これまで感覚的に理解していたことが結構間違っていたことに気づきます。例えば、ウェアラブルウォッチなど常に計測ができるものを身に着けていると、リアルタイムで自分の状態や活動量を見ることができます。そうすることで意識が変わり「もう少し歩こうかな」、「今日は早めに休もうかな」とこれまでの行動を変えやすくなります。また、そのように自分の新しい面を発見することは楽しいことでもあります。日々、身体の状態や行動を測って、これまで知らなかった”自分“を発見してみましょう!

その2 褒め合える仲間をつくりましょう

Make Friends

二つ目は、 仲間をつくることです。人間は社会的な動物なので、誰かに褒めてもらいたい、自慢したい、共有したい、他人に負けたくないといった気持ちがあります。こういった気持ちがあるために、私たちの行動は周りの人々の影響を大きく受けます。仲間をつくることは自分の理解者を得ることでもあります。仲間との“つながり“が、自身を動かし続ける大きな力となります。例えばスマホやSNSを活用して、家族や友人と毎日の運動報告をし合うことが効果的です。

仲間とのやりとりの際に大切なのは、お互いに褒め合うことです。ダメ出し不要、必要なのは“ホメ出し”と心得てください。例えば、「今日は忙しくて8,000歩達成できなかった」といった報告にも、「今日も歩いてエライ」、「毎日報告ありがとう」とポジティブな言葉を伝えましょう。目的が明確な場合は、その目的に応じた仲間づくりも有効です。ランニング習慣をつけたい場合は、ランニンググループに参加するのも一つの方法です。褒め合え、励まし合える仲間がいること、フィードバックをもらえる仲間がいることが、継続するモチベーションになります。

Make Friends

その3 周囲に目標を宣言しましょう

Declare your Goal

そして最後は、周囲に宣言することです。行動科学には、コミットメント効果というものがあります。この効果は「テストで80点を目指す」、「朝6時に起きる」など、周囲に目標を宣言することで、自分のなかで責任感が生まれたり、もしやり遂げられなかったら恥ずかしいといった気持ちが芽生え、目標達成の後押しに繋がるというものです。これは、健康づくりや運動習慣づくりにももちろん有効です。

さらに、周りからのサポートも得やすくなります。親しい人を応援したり、支えたくなるのは私たち人間の本能でもあり、宣言することは周囲の人の「応援したい本能」をくすぐることになります。身近なところでは家族などに宣言してもいいですし、少し勇気がいるかもしれませんが、応援してくれる仲間がたくさんいるようなSNSのコミュニティで広く宣言するのもいいでしょう。

ポイントは自分のレベルにあった無理のない目標を宣言することです。特に始めは、ちょっと頑張れば達成できる小さな目標にするべきでしょう。「毎日歩数を仲間に報告する」、「3週間毎日体重計にのる」など、ちょっと簡単すぎるかなと思うくらいの目標がおすすめです。まずは確実にそれをクリアして、徐々にステップアップしていくことで「やればできる!」という自己効力感*を高めることができます。

*自分には、目指す目標を達成したリ立ちはだかる難題を克服できる力があると思える感覚のこと

頑張るよりも “楽しく”

まずはこれらの3か条から始めてみませんか?目標の設定には、最新の研究結果をもとに歩数、ストレス、睡眠などの身近なテーマを
分かりやすくまとめたガーミン ヘルスガイドも参考になります。
運動する際のウェアや測定するウェアラブルデバイスも、ぜひお気に入りのものを見つけてみましょう。
それらを使いたくなって運動をしたくなるなど、モチベーション維持にも繋がります。
仲間内で競い合ってみるなど、ゲーム感覚でこの3か条を日常に取り入れることも楽しむための良い工夫になります。

身体の状態や行動を測り理解することで、習慣や行動をコントロールできるようになると、自分に自信が持てるようになります。
健康になることが最終的な目標なのではなく、健康な身体を維持することで、人生を楽しんだり、
やり遂げたいことを実現することができるのです。
ぜひ3か条を実践して、より充実した豊かで健やかな毎日を過ごしましょう!

健康についてもっと知りたい方へ!

ガーミン ヘルスガイド

最新の研究に基づく ガーミンヘルスガイド

Garminを使うことで健康管理をより楽しく、また変化を「見える化」することで、 疾病予防(未病)と健康寿命を延ばすモチベーションに。
このガイドに沿ってあなたの健康活動目標を立ててみましょう!

ガーミンヘルスガイドはこちら

近藤 こんどう 尚己 なおき 先生

京都大学 大学院医学研究科 社会疫学分野 主任教授
東京大学 未来ビジョン研究センター 特任教授
医師・博士(医学)
専門分野:社会疫学・公衆衛生学

略歴

2000年山梨医科大学卒業。卒後医師臨床研修後、山梨大学助教・ハーバード大学フェロー、東京大学准教授などを経て現職。健康の社会的決定要因と健康格差を制御する手法に関する疫学研究を進めている。(一社)日本老年学的評価研究機構理事・(公財)医療科学研究所理事・世界保健機関Clinical Consortium on Healthy Ageing専門家メンバー/Global Network on Long-term care コアメンバー。トレイルランや自転車が趣味で、スマートウォッチは24時間装着する。

近著:「健康格差対策の進め方:効果をもたらす5つの視点」(医学書院)、「社会疫学<上・下>(監訳)大修館、「社会と健康:健康格差解消のための統合科学的アプローチ」(東大出版会)(共同編著)など。
ウェブサイト:「健康なまちづくり研究室」http://plaza.umin.ac.jp/~naoki_kondo/